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インフラエンジニアがプログラミング言語を学ぶメリットを解説

インフラエンジニアとしてメリットが多いプログラミング言語の習得について、その理由と併せておすすめの言語を紹介します。

インフラエンジニアがプログラミング言語を学ぶメリットを解説

インフラエンジニアとしてメリットが多いプログラミング言語の習得について、その理由と併せておすすめの言語を紹介します。

スキルアップ

2021/09/02 UP

インフラに関する知識が重要視されるインフラエンジニアですが、それに加えてプログラミング言語を学び、ある程度コーディングできるスキルが求められるようになってきています。

しかしプログラミングは、インフラエンジニアとしての仕事に携わるだけでは学べないことも多く、スキルアップを目指すなら自分で学習しなければなりません。業務外に頑張ることになるので、一時的に負荷は高くなりますが、よく使われる言語を選べば日常業務の効率化も狙えます。

ここではメリットが多いプログラミング言語の習得について、その理由と併せておすすめの言語を紹介します。

インフラエンジニアにプログラミング言語が必要な理由

インフラエンジニアにプログラミング言語が必要な理由

まずはインフラエンジニアがプログラム言語を必要とするケースを紹介します。

マルチな人材であることを求められる

エンジニア一人にさまざまなことを任せたいと思う企業は多く、インフラだけでなくコーディングからリリースまで多くのことを期待される場合があります。コスト面から考えても、一人に任せられるほうが安くすむので、多彩なスキルを持つエンジニアは重宝されます。

プロジェクト全体のリスクヘッジのために、同じ分野をカバーできるエンジニアを何人か配置し、いざというときは専門外でも対応できる体制をつくっていくこともマネジメントとしては重要です。そういった需要にも答えられるエンジニアになれます。

重ねて、他工程などで一緒に仕事をするエンジニアがやっていることが分かるので、配慮しながらプロジェクトに携わることができます。特にインフラエンジニアが担う基盤は、使用されるソフトウェアの開発スケジュールを大きく左右します。性能試験やデータを使っての試験を実施することまで考慮されていると、一緒に仕事をするメンバーに負担をかけずに済むうえ、スケジュールどおりプロジェクトを完遂することにもつながります。

一度学んだことでも常に新しい知識を仕入れる必要がるプログラムの世界で、複数のスキルを持つのは大変です。しかしハードルが高い分、持っているスキルが多ければ、自分の価値を高めることができます。

基盤のクラウド化が進んでいる

オンプレミスからクラウドへの基盤の移行が進んだことにより、プラットフォーマーが提供するクラウド環境上にシステム構築するケースが増えました。

従来のオンプレミスのサーバーとは違い、クラウド上の基盤はすべてコードで制御する必要があります。機器によって設定方法が異なり、それぞれの管理画面から管理していく手間がなくなった分、コマンドで制御していくのがクラウドのおもなやり方です。

他の人がメンテナンスすることもあるため、コーディングに際しては、ある程度の可読性は必要です。しかし、いきなり最善のコードなどを目指さずに、動くものから順番に取り組めばコツもつかめてきます。コーディングを専門にするわけではないので、業務に使うだけであれば基礎から丸ごとやる必要はありません。まずは業務に使えるものから順番に覚えていきましょう。

プログラミング言語を学ぶメリット

このように、インフラエンジニアといえど、プログラミングの必要性が出てきています。そこでここではもう少し踏み込んで、プログラミング言語を知っておくメリットを紹介します。

コードを意識したインフラ設計ができる

開発の流れやコードの意図が分かれば、より良いインフラ設計ができます。仕組みの似ているシステムでも業務要件によって、レスポンス重視であったり、データ量が大量であったりとそれぞれ特徴があります。

プログラムは要件に対応できるように書かれているので、インフラ側からもサポートしてあげられるとシステム開発全体がスムーズに進みます。

また、エンジニアの書いたコードによりインフラ性能を加味した修正提案などができるようになると、プロジェクト内の自分の価値も高めることができるでしょう。インフラ側で何か問題に当たったとき、ソフトウェア側のエンジニアに相談できる関係性ができあがれば、業務に困ることも少なくなります。

自動化して作業を効率化できる

インフラの作業のなかには環境構築など、何度も同じ作業を繰り返すことがあります。こうした作業をプログラミングで自動化し、コマンドをたたけば作業が完了する状態を作っておけば、作業時間の短縮や工数削減につなげることができます。

工数削減と構築時の人的ミスを防ぐことができるので一石二鳥な上に、引継ぎなどを考えるとさらにメリットがあります。プログラミングができるインフラエンジニアが一人いるだけで、インフラ構築プロジェクト全体の効率化が可能になるでしょう。

インフラエンジニアにおすすめの言語

インフラエンジニアが覚えておくと良いと思われる、おすすめの言語を紹介します。

シェルスクリプト

Unixサーバー限定にはなりますが、UnixOSでコマンドを効率よく使えるのがシェルスクリプトです。

インフラの現場ではUnixサーバーがたくさんあるので、使える場面が多くあります。

サーバー管理で発生する定型作業としては、例えば、定期的にログを取得しそのログを整形する、整形したログファイルを指定の場所に送付するなどが挙げられます。こうしたサーバーで行う一連の作業を1ファイルにまとめて記載し自動実行することで、工数削減だけでなくオペレーションミスの防止にもつながります。

多くのインフラエンジニアが使用しているシェルスクリプトは、他のプログラミング言語と比べるとシンプルなつくりのため、プログラムにあまりなじみのない人でも比較的覚えやすいという特徴もあります。

Python

インフラだけでなく汎用的な用途で使える言語ですが、コードがシンプルで読みやすいため、インフラの自動化にも使われます。コード自体が軽量なため、サーバーのデータ容量を他に割きたい場合や、プログラムの実行完了をあまり待てない処理にも使われます。

PythonはディープラーニングなどのAI開発の分野でも注目されている言語です。Pythonを学んでおけば、将来的にデータ分析や人工知能の分野でも活躍できる可能性が高まります。キャリアチェンジを考えインフラエンジニアとは別の道に進もうとしたリ、より発展的な業務に携わりたいと思ったときにも、そのまま経験をいかせる言語です。

Pythonは環境構築も簡単で難しい知識を必要としないので、学習を始めるのも容易です。

なお、Pythonについては、こちらの記事も併せてご確認ください。
Pythonでできること8選!仕事への活用方法から学習方法まで解説
【入門】Pythonとは? - サンプルコードも踏まえて徹底解説!

インフラエンジニアが覚えておいて損しないスキル

インフラエンジニアが覚えておいて損しないスキル

ここまでしたように、インフラエンジニアにはプログラミングが重要になってきています。一方でインフラエンジニアとしては、プログラミング以外にも仮想化などのスキルも身に着けていかないといけません。

ここではプログラミングと合わせて、インフラエンジニアが身に着けておきたいスキルについても紹介していきます。

Docker

DockerはおもにLinux環境でコンテナ型の仮想環境を構築するサービスです。仮想OSやハイパーバイザ型の仮想化ではホストOSの上に、ゲストOSを載せるため、OSをいくつも起動させるだけの時間が必要です。Dockerの上に載るコンテナ内ではOSを立ち上げることをしないため、起動の速い環境を作ることができます。

開発環境を仮想化するのがメジャーでしたが、近年は本番環境を仮想化して運用する場面も増えているので、安定稼働のためにも今後、知識が求められます。

Dockerの詳細を知りたい方は以下ページをご参照ください。
【触って理解!】Docker入門 - 初心者に向けて使い方や基本コマンドを解説

Kubernetes

上述したDockerなどのコンテナを総合的に管理するツールで、オーケストレーションツールと呼ばれるものです。Dockerだけではなかなか管理しきれない大量のコンテナを運用する場合に利用されます。

耐障害性や可用性を高めるためにコンテナがより複雑に利用されるようになってきているため、大きなプロジェクトになるほど、Kubernetesの知識が必要となります。

Kubernetesの詳細は以下ページをご参照ください。
Kubernetesとは?コンテナオーケストレーションの定番OSSをメリット含めて解説

Batファイル

Windowsのコマンドプロンプトから入力する指示をまとめて記述したファイルです。人がコマンドを入力していくと、いつか間違いが起きてしまうのは仕方がありません。Batファイルで自動化することで日次作業を正しい手順で効率よく行ったり、大量コマンドをミスなく打ち込んだりするのに使われます。

Windowsサーバーの管理をする場合に、すでにBatファイルで運用されているものもあるため、既存システムの改修案件ではBatファイルが読めることも重要です。

インフラエンジニアもプログラミング言語の学習が必要

プログラミング言語が分かれば、繰り返しの作業を効率化していくことができます。ミスなく作業をするためにも自動化は必要です。学んだプログラミング言語はWeb系やアプリ系など別の方面にもいかすことができる知識なので、自分の行える業務の幅が広がります。コードを書くエンジニアのことが分かるインフラエンジニアになれると、プロジェクトを円滑に回すために必要な存在にもなれます。

自分の価値を高めるためにも、インフラエンジニアがプログラミング言語を学んでおいて損はありません。