PMBOKとは?プロジェクト管理における基礎や活用方法!

PMBOKとは?プロジェクト管理における基礎や活用方法!

PMBOKとはどのようなノウハウなのか、基礎や活用方法について解説します。

生き馬の目を抜くような勢いで、日々、新たなプロダクトや情報が生み出されている昨今。時代の流れに置いていかれないためには、新たなプロジェクトを立ち上げて、生み出していくことが重要でしょう。

新たなプロジェクトを行なっていく上で、欠かせないのがプロジェクトを管理するプロジェクトマネジメントです。しかし、プロジェクトマネジメントは、とても難しく、うまく管理できなければ、プロジェクトに大きな悪影響をおよぼしてしまいます。

このようなプロジェクトマネジメントを行なう際に、役立つノウハウが「PMBOK」です。PMBOKはプロジェクトマネジメントの体系的なノウハウとして、世界標準として活用されています。

本記事では、PMBOKとはどのようなノウハウなのか、基礎や活用方法について解説します。

PMBOKとは?

PMBOKとは?

PMBOKとは、プロジェクトマネジメントに関する知識や手法を体系的にまとめた国際標準の知識体系です。「Project Management Body of Knowledge」の頭文字をとって、PMBOK(ピンボック)といわれています。

PMBOKは、1987年にPMI(Project Management Institute:PM協会)から、ホワイトペーパーとして初めて発表されました。その後、1996年に初版が出版されてからは、4年に1度程度のペースで改定されています。

現在の最新版は、2017年に出版された第6版です。本来であれば、2020年の第4半期に第7版が出版される予定でしたが、新型コロナウイルス蔓延や第6版の試験変更などの影響により、第7版の出版予定日は未定となっています。

PMBOKは、プロジェクトマネジメントにおける国際標準の知識体系であるため、プロジェクトマネジメントに携わるプロジェクトマネージャーは、知っておくべき知識といえるでしょう。

PMIとは?

PMBOKを発表したPMIとは、1969年に設立された営利目的としない非営利のプロジェクトマネジメント団体です。プロジェクトマネジメントの組織としては、世界最大級の規模を誇ります。

PMIの活動内容は、PMBOKをはじめとしたプロジェクトマネジメントの標準策定やプロジェクトマネジメントの資格であるPMP(Project Management Professional)の資格認定などです。

その他にも、プロジェクトマネジメントの普及を目的に、世界各地でイベントやプロジェクトマネジメントに関する書籍の発売などを行なっています。

日本にもPMIの日本支部があり、2020年12月末時点で在籍している支部会員は4,950名です。

PMBOKガイドに基づいたPMP試験の概要

プロジェクトマネジメントに関する資格として、PMIが認定する国際資格がPMPです。ここでは、プロジェクトマネジメントに関わる方が取得を目指したいPMP資格の試験について解説します。

PMP試験は、プロジェクトマネジメントの国際標準の知識体系であるPMBOKガイドに基づいた試験です。試験ではPMBOKガイドに基づいて、プロジェクトマネジメントに関する経験や知識、教育などを測るため、PMBOKの知識が欠かせません。

また、PMBOKガイドに関する知識だけではなく、プロジェクトマネジメントのプロフェッショナルとしての姿勢といった実務面も問われます。

PMPはプロジェクトマネジメントにおける国際資格であり、世界中で認知されている資格です。そのため、プロジェクトマネジメントに携わる方にとっては、自身のスキルアップやキャリアアップにおいて、大きなアドバンテージとなる資格といえるでしょう。

このように、PMPはプロジェクトマネジメントを学ぶなら、取得を目指したい資格です。では、PMPは誰でも受験することができるのでしょうか。

次に、PMPの受験資格について詳しく解説していきます。

PMPの受験資格

PMPは、誰でも自由に受験できる資格ではありません。

受験するためには、学歴と職歴の条件をクリアして、公式の研修を修了しなければなりません。

受験資格を得るには、下記の3ついずれかの条件を満たす必要があります。

学歴 プロジェクトマネジメントの経験(職歴)
中等教育卒業(高校卒業、準学士号または海外の同等資格) 5年/60ヵ月以上にわたる、一意かつ重複しないプロジェクトマネジメントの実務経験
または
4年制大学卒業(学士号または海外の同等資格) 3年/36ヵ月以上にわたる、一意かつ重複しないプロジェクトマネジメントの実務経験
または
GAC認定プログラム※1よる学士号取得または大学院卒業(学士号もしくは修士号、または海外の同等資格) 2年/24ヵ月以上にわたる、一意かつ重複しないプロジェクトマネジメントの実務経験

引用:プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル(PMP)試験内容の概要
※1:GAC(Global Accreditation Center for Project Management Education Programs)とは、プロジェクトマネジメントの学位プログラムを対象とする世界屈指の専門分野別認定機関。

受験資格を得るためには、上記の学歴・職歴条件をPMP試験申し込み前の8年間に連続して、蓄積していなければならないのです。さらに、受験資格の条件に加えて、公式の研修を35時間以上受ける必要があります。

このように、PMP試験は受験資格を得るために必要な条件があるため、誰でも気軽に受けられる試験ではないことを知っておきましょう。

PMPの試験内容

PMPの試験内容

PMP試験の内容は、PMBOKに基づいたプロジェクトマネジメントに関する知識や経験を問われるものです。資格を取得した人がプロジェクトマネージャーとして、実務で活用できるように有効な内容が設定されています。

試験内容は、大きく下記の3つの領域に分けられています。

・領域1:人 テスト割合:42%

・領域2:プロセス テスト割合:50%

・領域3:ビジネス環境 テスト割合:8%

試験問題は180問出題され、そのうちの5問は予備問題で採点対象とはなりません。つまり、180問から5問を除いた175問が採点される問題数です。

PMP試験の受験費用は、一般の人とPMI会員で異なることに注意してください。一般の人は555ドル、再受験の場合には375ドルかかります。これに対して、PMI会員の人は405ドル、再受験の場合には275ドルです。

PMI会員になると、受験費用の割引のほかにも、セミナーの割引やプロジェクトマネジメント関連書籍の割引購入などの特典が受けられます。今後も、プロジェクトマネジメントに携わっていきたいと考えている方は、入会しておくとよいでしょう。

PMP資格は、一度取得しても3年毎の更新が必要な資格です。そのため、取得後も継続的な学習やプログラムに参加して、3年毎の更新を忘れずにしましょう。

開始から集結までのPMBOK5つのプロセス群

開始から集結までのPMBOK5つのプロセス群

現時点で最新版のPMBOK第6版では、プロジェクトマネジメントにおけるコンセプトが、5つのプロセス群と10種類の知識エリアで分類されています。

ここでは、開始から終結までの流れを5つに分割し、定義しているプロセス群について詳しく見ていきましょう。

立ち上げプロセス

立ち上げプロセスは、プロジェクトが始まる前にプロジェクトを進めていく認可を得るプロセスです。プロジェクトを進める上で、決めておくべき目的や達成目標、予算、成果などを定義して、プロジェクトの関係者を選出します。

計画プロセス

計画プロセスは、立ち上げプロセスで定義したプロジェクトの目的や目標などをもとに、作業計画を立案・作成するプロセスです。作業計画を具体的に立てて、実行する作業内容や作業人員を明確にします。

実行プロセス

実行プロセスは、計画に基づいて必要なリソースの確保・調整を行ない、実際にプロジェクトを実行するプロセスです。実行することにより生じた問題や結果などから、再度プロジェクト計画の見直しや目標の設定を行なうこともあります。

監視・コントロールプロセス

監視・コントロールプロセスは、プロジェクトを実際に進めている最中に、進行や計画のズレがないか継続的にチェックするプロセスです。ズレが生じた場合には、必要に応じて変更や介入を行ないます。

終結プロセス

終結プロセスは、これまでの各種プロセスが完了したことを確認して、プロジェクトを正式に終結させるプロセスです。また、終結プロセスでは、今回のプロジェクトを次回以降のプロジェクトに活用できるように情報や結果を整理して、保管することも含まれます。

このようにPMBOKでは、プロジェクトの開始から終結までを5つのプロセス群に分類して、定義しているのです。

漠然とプロジェクト全体を管理するのではなく、進行度に応じて分類しているため、順序立ててプロジェクトマネジメントを行なえます。

マネジメントに必要なPMBOK10種類の知識エリア

マネジメントに必要なPMBOK10種類の知識エリア

開始から終結までの流れを5つに分類したものが、5つのプロセス群だと紹介しました。これに対して、プロジェクトマネジメントを行なう上で欠かせない知識をPMBOKでは、10種類に分割しています。この10種類に分割したものが、PMBOK10種類の知識エリアです。

ここでは、プロジェクトマネジメントに必要なPMBOK10種類の知識エリアをそれぞれ詳しく見ていきましょう。

統合マネジメント

統合マネジメントは、プロジェクトを進行するために他の9種類の知識エリアを統合して管理する知識エリアです。プロジェクトマネジメントは、統合マネジメントを中心に行なっていきます。

スコープマネジメント

スコープマネジメントは、プロジェクトの目的や作業内容、成果物を定義して管理する知識エリアです。スコープマネジメントでは、作業工程を明確に管理する作業スコープマネジメントと成果物を明確化して管理する成果物スコープマネジメントに大別されています。10種類の知識エリアのなかで、プロジェクトが達成できるかどうかに最も影響する最重要項目です。

スケジュールマネジメント

スケジュールマネジメントは、プロジェクトが滞りなく進行できるようにスケジュールを作成したり、管理したりする範囲のことをいいます。プロジェクトの進行度に応じて、スケジュールを改めることもスケジュールマネジメントです。時間あたりの生産性が高くなるように、効率的なマネジメントを行なえるように調整します。

コストマネジメント

コストマネジメントは、プロジェクトでかかる費用や予算の管理、コストの修正などを行なうエリアです。設定した予算を超えないように、調整しながらプロジェクトを進行させます。

品質マネジメント

品質マネジメントは、プロジェクトの達成物や結果のクオリティを管理する分野です。いくら、予算内・期間内にプロジェクトを達成したとしても、成果物の品質が悪ければクライアントのニーズは達成できません。品質マネジメントを行ない、クライアントが求めるクオリティの成果物を生み出す必要があります。

資源マネジメント

資源マネジメントは、プロジェクト進行において欠かせない人材や物を確保し、適切な場所に振り分けることです。調達した資源が、最適なパフォーマンスを発揮できるように管理します。

コミュニケーションマネジメント

コミュニケーションマネジメントは、プロジェクトメンバーやクライアントなどのステークホルダー(利害関係者)との円滑なコミュニケーションを行なうことです。コミュニケーションが不十分だと、プロジェクトのどこかでズレが生じてしまう可能性が高いでしょう。ステークホルダーと情報を共有し、必要に応じて報告していきます。

リスクマネジメント

リスクマネジメントは、プロジェクト進行に潜む数々のリスクのマネジメントを行なうことです。起こりうるリスクを予想して避けることも重要ですが、許容できるリスクをとってチャンスを得るなどリスクコントロールも必要になります。

調達マネジメント

調達マネジメントは、プロジェクトに利用するリソースを外部から調達することです。リソースを得るための契約や発注などの管理を行ないます。

ステークホルダーマネジメント

ステークホルダーマネジメントは、ステークホルダーで必要な情報を保管や伝達などの管理をすることです。ステークホルダー間で情報を共有することで、良好な関係性を築きます。

PMOBKを学んだらどのように活用するかが大切

PMOBKを学んだらどのように活用するかが大切

PMBOKは、プロジェクトマネジメントにおいて必要なノウハウを学べる有効なフレームワークです。しかし、適切に活用できなれば、わざわざ学んだ知識も意味がありません。PMBOKを学んだら、実際のプロジェクトマネジメントに活用していきましょう。

PMBOKはプロジェクトマネジメントにおける体系的な知識や考え方、姿勢などを学ぶには最適です。しかし、基本的にPMBOKには具体的な作業工程や内容、方法などは記載されていません。そのため、PMBOKを学んだからといって、すぐにやり方がわかるわけではないのです。

では、PMBOKはどのように活用していけばよいのでしょうか。PMBOKはプロジェクトマネジメントの基本となるノウハウを学べます。つまり、PMBOKをプロジェクトマネジメントにおける基礎部分として活用するとよいでしょう。具体的な方法は、PMBOKで構成したプロジェクトの目的や目標、スケジュールなどに合わせて、管理していくことが大切です。

けれども、その具体的なプロジェクト管理が難しい……という方もいらっしゃることでしょう。具体的なプロジェクト管理に悩んでいる方は、PMBOKに合わせてWBSを活用してみてください。WBSは、「work breakdown structure」というタスク管理の手法です。作業を分解して構造化する手法なので、PMBOKと併用することでプロジェクトの作業内容が明確化されていきます。

このようにPMBOKを学んだら、実際のプロジェクトマネジメントで活用していきましょう。

PMBOK第7版での変更点

現在のところ、PMBOK第7版の出版予定日は未定となっています。ですが、第6版からの変更点は公表されているので、変更点について解説していきましょう。

PMBOK第6版と第7版のおもな変更点は、下記の5つです。

1.これまでのプロセス重視から、「原理・原則」に基づいて構成

2.第6版に比べて、内容がコンパクトに

3.成果物から「価値/価値提供」に焦点が当てられる

4.5つのプロセス群にかわり、「プロジェクトにおける12の原則」が新たに設定

5.10の知識エリアにかわり、「8つのパフォーマンスドメイン」が新たに設定

上記のように、PMBOK第6版から第7版へは、5つの変更点があります。しかし、先にもお伝えしたように現在のところ、PMBOK第7版の出版日は未定です。そのため、PMBOKを学びたいと考えている方は、まず第6版で学ぶとよいでしょう。

PMBOKを活用して適切なプロジェクト管理を行ないましょう

PMBOKは、プロジェクトマネジメントにおける国際標準の知識体系です。プロジェクトマネジメントに携わる方であれば、学んでおいて損はありません。ただし、PMBOKは知識としてとても優秀ですが、実際のプロジェクト管理にすぐに転用するのは難しい部分もあります。

PMBOKでプロジェクトマネジメントにおける基礎知識を理解して、参考にしながら適切なプロジェクトマネジメントを行なっていくようにしてください。また、プロジェクトマネジメントの国際資格であるPMPを取得することで、キャリアアップにもつながります。プロジェクトマネジメントに携わる方は、PMOBKを学んでみるとよいでしょう。

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