CSOとは?企業における重要性や役割について紹介

CSOとは?企業における重要性や役割について紹介

CSOについて基本的な概念を説明するとともに、企業におけるCSOの役割や重要性について紹介します。

多くの企業でサスティナビリティ(持続可能なビジネス)へ関心が高まるにつれて、「CSO」という役職が徐々に注目を集めています。近年日本においてもCSOが浸透しつつあり、実際にCSOの設置を検討している企業も多いのではないでしょうか。

この記事ではCSOについて基本的な概念を説明するとともに、企業におけるCSOの役割や重要性について紹介します。

CSOとは

CEOやCFO、CMOなど通称「CXO」とよばれる部門ごとの責任者を設置する企業が増加しています。CSOはその一つのポジションで、Chief Sustainability Officer(最高サスティナビリティ責任者)の略称です。企業におけるサスティナビリティ部門を統括する役割を担い、環境・社会・経済の3つの観点からビジネスパフォーマンスを継続して利益を出す、従業員が長く働き続けられるかなど、持続可能戦略をメインミッションとしています。

なお「CSO」という役職はChief Strategy Officer/最高経営戦略責任者、Chief Security Officer/最高セキュリティ責任者などの意味合いで使われることがありますが、この記事では、Chief Sustainability Officerとして解説をします。

CSOが重要視される背景

CSOが重要視される背景には、2015年の国連サミットで採択された持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals :SDGs)があります。グローバル化が進み、多国籍企業だけでなく海外企業と取引のある企業にとっては、SDGsに準ずる企業活動が欠かせません。CEO(最高経営責任者)をとりまく事業環境は年々厳しくなっており、サスティナビリティ戦略の面でCEOを支援するためCSOを設置する企業が増えました。

また、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス・企業統治(Governance)の観点から投資先を評価・選定するESG投資とよばれる投資トレンドの拡大が背景の一つです。ESG投資では従来のように「売上を上げている」「財務状況が良い」といった指標ではなく、「環境改善への取り組み」「地域社会への貢献」「従業員への配慮」などESG課題に積極的に取り組んでいるかどうかがカギとなります。

世界各国の投資資産を幅広く集めることを目的に、事業の社会的意義、成長の持続性を高める活動を主導し、社内外にアピールするCSOは企業活動において不可欠です。

CSOの役割とは

CSOの役割とは

CSOの役割はサスティナビリティ部門の成熟度によって大きく3種類に分類されます。

ここからは、それぞれの段階における特徴や役割について詳しく解説しますので参考にしてください。

第1段階 Compliance(コンプライアンス)

サスティナビリティ部門を立ち上げたばかりや、これから設置を検討するなど初期段階にある企業では、まずコンプライアンス(法令順守)を意識して企業活動を進めることが重要です。従業員が自主的に環境改善や地域貢献などのボランティアをしている場合もありますが、戦略的ではなく自社ビジネスへの繋がりは希薄なものが多いでしょう。

この段階では正式にCSOを設置していない企業がほとんどですが、まずはCSOを設置すること、CSOをリーダーとして自社のサスティナビリティ活動を整理・主導することがミッションとなります。

第2段階 Efficiency(効率性)

第2段階になると企業はより戦略的なサスティナビリティ活動に踏み出します。CSOという明確な立場が導入されており、以下のような目標に前向きに取り組んでいるのが特徴です。

・エネルギー、水など資源利用量の削減

・Co2排出量の削減

・産業廃棄物の削減

CEOの右腕としてサスティナビリティ活動を企業利益につなげ、取引先や顧客・投資家など社外ステークホルダーの評判・評価を改善させる役割を担います。

第3段階 Innovation(イノベーション)

最も先進的な段階にある企業はサスティナビリティ戦略がすでに事業戦略と同等に重要な位置をしめるのが特徴です。環境・社会・経済を意識したサスティビリティ戦略は他社を圧倒する競争優位の要であり、中長期的で安定した利益を生み出します。

第2段階で挙げた目標はもちろんのこと、気候変動への取り組みや地球規模の資源確保など、社会的に大きな課題を視野にいれた事業計画を立てるのも特徴の一つです。また、サスティナビリティ活動の事業責任は、CEOではなくCSOに移譲されています。

世界の企業におけるCSO導入事例

世界の企業におけるCSO導入事例

日本でもCSOの認知度・普及率は高まっていますが、CSOと別の役職を兼務するケースが多く実質的にCSOとして積極的に取り組めている企業は少ないのが現状です。ここからは、サスティナビリティ活動に注力し、CSOが活躍している世界の有名企業の事例を紹介します。ぜひ参考にしてください。

大手家具メーカー

まずは大手家具メーカーの事例です。脱炭素社会へ移行することを目標とした国際NGOの創設者をCSOに招聘し、積極的にビジネスモデルの転換を図るなど、世界各国のサスティナビリティ活動のお手本となるような取り組みを行っています。

具体的には以下のような取り組みを進めています。

・林関連の対立や違法に伐採した木材の調達を禁止

・サスティナブルな方法で栽培された綿を使用

・リサイクルプラスチックか再生可能プラスチックの使用

・全商品をリユース、修理、アップグレード、リサイクルできるような設計に改良

また、労働環境・人権・資源問題まで幅広く対応しているのも特徴です。

アウトドアスポーツ用品を販売する企業

次に紹介するのは、アウトドアスポーツ用のウェアやグッズを販売する企業での事例です。具体的には、修復できない衣服の端切れを組み合わせて販売する、などの取り組みを展開しています。

例えば、回収された衣類を専用のオンラインストアで販売し、回収に協力した顧客にギフトカードを渡すことで再購入を促す、といったことを行なっています。これは単なる再利用ではなく、より高品質・高価値な製品づくりにもつながっており、長らくファッション業界の主流であったファストファッションとは対極にあるといえるでしょう。

スーパーマーケットチェーン

最後は、アメリカに本部をおく世界最大級のスーパーマーケットチェーンでの事例です。この事例では、大手金融会社とタッグを組み、環境サスティナビリティ向上を実現した好条件なファイナンスの提供など、さまざまな活動を行なっています。

また、食品・消費財業界のサスティナビリティ向上ネットワーク「サスティナビリティ・コンソーシアム」をリードし、業種を超えて提携し活動しているのも特徴です。世界規模で食品ロスの削減を実現するべく活動を続けています。このサスティナビリティ・コンソーシアムには著名な日本企業やフランス企業が参画しており、活動規模はとても大きいことで知られています。

SDGsを背景にCSOはより重要なポジションに!

サスティナビリティな活動は全ての企業において必須であり、事業戦略として効率よくサスティナビリティを主導するためにはCSOの存在が必要不可欠です。海外でも事例が増えてきており、今後CSOは日本企業の中でも増えていくことが予想されます。

この記事の内容を参考に、ぜひ前向きにCSOの設置検討を進めてください。

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