データ活用の必要性とメリット - 活用事例もあわせて紹介

データ活用の必要性とメリット - 活用事例もあわせて紹介

データ活用の必要性やメリット、活用事例などについて解説します。

スマートフォンやタブレット端末が一般消費者に普及し、モバイル端末を1人1台持つことは今やめずらしくありません。IT技術の進歩とともに各企業でデータ活用が活発化しており、データの需要はますます高まっています。

ビジネスの世界においても、かつては大企業だけにとどまっていたデータ活用の動きは中小企業にまで広がっています。

そこで今回はデータ活用の必要性やメリット、活用事例などについて解説します。

データ活用とは

データ活用とは、日常的な業務のなかで継続的にデータを用いて、生産性の向上や業務の効率化につなげることです。つまり、イレギュラー業務などの分析でデータを使用することではなく、日常業務に組み込んで継続的にデータを使用することを指します。

データ活用の必要性

IT技術の発展とともに、業種・業態を問わずあらゆる企業でデータ活用が広まりつつあります。顧客データを活用してニーズを探り出し、マーケティング業務などに反映できれば、売上や顧客満足度の向上に非常に効果的です。

総務省が発表した2015年度版の「ビッグデータの流通量の推計及びビッグデータの活用実態に関する調査結果」によれば、2014年のデータの流出量は9年前と比べておよそ9.3倍の量に跳ね上がっています。

現在では、インターネット上のさまざまな場所でデータ収集が行なわれています。例えば、カスタマーサポートの通話記録やECサイトの購入・行動履歴、動画の視聴データやSNSのユーザーデータなどです。このように、私たちの暮らしとデータは切っても切り離せないほど深く関わっています。

デジタルシフトは近年さらに進み、今後は5G(第5世代移動通信システム)のような新しい通信方式も広く浸透していくでしょう。このことからも、データ活用の重要性はさらに加速していくと見られています。

データが活用できるメリットは大きい

データが活用できるメリットは大きい

データ活用が企業にもたらす恩恵は計り知れません。ここでは、データ活用によって得られる3つのメリットを紹介します。

売上アップ

データの活用により、顧客の趣向や関心を非常に高い精度でリサーチできます。例えば、購入履歴を参照して顧客が興味を持ちそうな商品を表示する「レコメンドシステム」は、近年ECサイトで広く用いられている手法です。

データはリアルタイムで集計・分析されるため、常に最新の情報を提供できることもメリットの一つです。ユーザーがそのとき関心の高い商品を紹介できれば、購入する可能性が高まります。

また、顧客データはターゲットを絞り込む際にも有効です。自社のECサイトを訪れている顧客の傾向から、リーチしそうな商品を正しく理解して取り扱えば、大幅な売上向上も期待できるでしょう。

新戦略の提案

単一のデータを眺めるだけでは気がつかなかったことも、複数のデータを掛け合わせることで新たな戦略を見いだせます。

例えば、消費者行動に関するさまざまなデータの分析・可視化により、新たな視点から消費者のニーズを読み取ることができ、新しい商品のヒントが生まれることもあります。

このように、さまざまなデータの活用によりデータ分析の効果が上がり、抱えていた課題の解決や新たな戦略を導き出すヒントにつながることも、データ活用の大きな魅力の一つです。

事業拡大に効率的

データ活用は事業拡大の際にも有効です。

何のデータもない状態では、経営方針が正しいのかそうでないのか、適切な判断を下すことは容易ではありません。しかし、データを活用すれば施策効果が検証しやすくなり、事業拡大を効率良く行なえます。

ビッグデータを詳細に分析して自社の弱みを改善し、強みは伸ばすことがより良い企業経営に直結します。データを活用すれば、データ集約や分析にかかる時間も削減でき、リアルタイムで効果が確認できるでしょう。

ビジネスでデータを活用するための方法

ビジネスでデータを活用するための方法

ビジネスでデータ活用を推進するには、適切なステップを踏むことが重要です。

次に紹介する4つのステップを踏めば、成果を得られるようになるでしょう。

数字からグラフ等に可視化する

数値データはひと目見ただけでは実態がわかりにくく、他のデータと比較や検討もしにくい点がネックです。そこで、分析にも時間がかかる数値データをそのまま使うのではなく、まずは誰が見てもわかりやすいようにグラフなどで可視化していきましょう。

ツールを利用してグラフやダッシュボードなどで「見える化」することにより、社内の従業員はもちろん、社外の関係者にも趣旨がわかりやすく伝わります。

最近ではクラウドが登場したことにより、他社とのデータ連携も活発になっているため、社内だけでなく社外とのデータ共有もスムーズに行なえる環境を準備することが重要です。

可視化したデータの分析

次に、可視化したデータをあらためて分析し、経営に活用できる要素(メッセージ)が隠されていないかどうかを読み解きます。データの分析方法は多く存在しますが、次の4つの要素に注意しながら分析していくとよいでしょう。

・規則性

複数のデータを参照したとき、一定の傾向や条件に当てはまること。例えば、週ごとで比較したときに月から金曜日の間で必ず水曜日の売上が高いなど。

・異常値

ある部分のみが異常に高い(低い)値を示していること。例えば、12ヵ月の売上データのなかで、1ヵ月間だけ売上が突出している月があるなど。

・因果関係

原因Aによって結果Bが出ること。例えば、「雨が降ったために傘がよく売れた」など。

・相関関係

一方の結果にともない、もう一方の結果が連動して増加(減少)すること。例えば、「雨が降ると来場者が減少する」など。

ビジネスの戦略を立てる

データから読み取ったメッセージをもとに、今後の経営に活かすための戦略を立案します。「弱い部分はどのように改善できるのか」「強い部分をさらに際立たせるにはどのような手法を用いる必要があるか」など、弱みを解消して強みを伸ばすためにデータから得た結果を参考にしながらアイデアを持ち寄ります。

「おそらくこういうことだろう」という推測による戦略はリスクが高く、失敗するリスクがあります。しかし、データに基づいた戦略は根拠があるため、失敗を回避しやすくなるでしょう。

実行・効果検証

最後に、立案した戦略を実践して、事前予測どおりの効果が表れるかどうかを確かめます。戦略の実行前と実行後を比較し、どのような違いがあるかどうかを確認して、段階ごとに進めましょう。

もし、想定していた結果と異なるのであれば原因はどこにあるのかを究明し、今後の施策に役立てることが大切です。想定に近い成果が出たとしても、さらに改善できる部分がないか十分に振り返りましょう。PDCAサイクルを繰り返すことで洗練された戦略に仕上がります。

ビジネスでデータを活用した事例

データ活用の可能性は、業種・業態を問わず無限に広がっています。今後の企業活動にとってデータ活用は欠かせないため、実際にビジネスでデータ活用している事例を確認し、自社で活用する際の参考にしてください。

金融業

銀行は、インターネット上で預金の残高確認や振込などの処理を完結できるインターネットバンキングで、膨大な顧客データを管理しています。

また、データを分析して今後の経済の動向を把握・予測し、顧客に対して有用な投資運用アドバイスを行なうなど、マーケティング業務で活用するケースもあります。

金融業は、さまざまな業種のなかでもデータを扱い始めた時期が比較的早く、多くのノウハウが蓄積されている分野です。支店の情報を一元管理することで常に迅速な対応が可能であり、顧客満足度を向上させることにも成功しています。

小売業

小売業は新たなビジネスの足掛かりをつかむために、データを活用する傾向にあります。小売業が入手できるデータには、商品別売上データや店内に設置している防犯カメラのデータ・顧客データ・天候データなど多岐にわたり、複数データを活用してマーケティングを行なっています。

これらの情報を活用して在庫管理の精度を高めると、商品の需給を正確に予測でき、欠品や過剰在庫の防止・在庫保有コスト削減につなげることが可能です。また、ECサイトの会員情報に基づいて属性でセグメントを分け、メール配信を行なうといった活用法もあります。

製造業

IoT(モノのインターネット)の導入が盛んな製造業は、データの活用が比較的進んでいる分野です。

業務効率の向上や品質管理を目的に利用されており、工場の生産ラインの稼働状況を可視化したり、生産スケジュールに対して遅れがないかを確かめたりしています。予実に異常が見られた場合は原因をすみやかに突き止めて是正できるため、トラブルの規模が小さい段階での対処が可能です。

また、技術者たちのノウハウをデータとして蓄積・活用することで正確な商品管理や製造管理が可能になり、売上向上にもつながります。

ビッグデータを取り入れることによって何万種類にもおよぶテストのなかで、どのテストが本当に必要なのかを的確に見極められるため、効率良くテスト作業を進められるでしょう。

データ活用によって無限の可能性が広がっていく

かつて、大企業や一部の業界が中心となって進めていたデータ活用は、業種・業態にかかわらず、中小企業にも当たり前に用いられるようになっています。分析結果に基づいて先手を打った戦略を取れるため、効果良く事業を拡大できることがデータ活用の魅力です。

今後もさらにIT技術は進み、データ活用はさらなる発展を遂げていくでしょう。どのような業種の企業であっても、積極的に自社のビジネスに取り入れてデータを有効活用していくことが重要です。

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