CDOとは?その役割と企業の発展に必要な理由を解説

CDOとは?その役割と企業の発展に必要な理由を解説

さまざまなデータを収集して分析することが当たり前になった今、CDOという役職の重要性が叫ばれています。ここではCDOとは何か、その役割と共に解説します。

さまざまなデータを収集して分析することが当たり前になった今、CDOという役職の重要性が叫ばれています。今まで企業内のIT化といえば、システムで自動化して効率化をはかったり、そのシステムが異常を起こさないようにメンテナンスしたりすることに重きが置かれていました。

現在はITの幅が広がり、顧客データを集めて経営分析に使うことや、効率的な宣伝広告を行うことまでITの範囲に含まれてきます。CDOは企業がDXを推進していく上で必要となる役割を担う役職です。

ここではCDOとは何か、その役割と共に解説します。

CDOとは

CDOと略される役職は複数ありますが、ここでは「最高デジタル責任者=Chief Digital Officer」を指す「CDO」について取り上げます。まずは、同じ略称の役職や、よく混同されるCIOとの違いについて紹介していきます。

CDOと呼ばれるものには3種類ある

CDOの略称で呼ばれるものは3種類あります。

・最高データ責任者(Chief Data Officer)

最高データ責任者は、データに特化した役職です。データの取得方法や取得したデータの活用方法などを検討する役割を担いますが、業務プロセスの改革やビジネスモデルの提案にまで至ることは少ないです。

・最高デザイン責任者(Chief Design Officer)

最高デザイン責任者は、会社内のデザインを一括して担う役職です。自社製品やサービスを使いやすいものにしていくのはもちろん、顧客との接点となるカタログやWebサイト、アプリなどのUXまで担当します。

・最高デジタル責任者(Chief Digital Officer)

最高デジタル責任者は、情報に関わる全ての業務に責任を持つ役職です。デジタル部門を統括し、データを活用した事業予測や経営判断にまで踏み込んで経営戦略の一端を担う必要があります。

CIO(Chief Information Officer)との違い

CDOとよく混同される役職にCIOがあります。CIOは守りの役職ともいわれ、IT基盤の構築やセキュリティ対策などで、デジタルの力を借りて企業を守る役割を担っています。管轄は間接部門となることが多く、直接利益を生むわけではありませんが、情報流出などで経営に深刻なダメージを与える場面も増えてきており、とても重要なポジションになっています。

一方CDOは、戦略立案から新サービスの構築提案まで、企業が利益を上げるための方針を立てることから求められます。守りのCIOに対してデジタルの力で企業をより前進、発展させる攻めの役職といわれることもあります。

CDOの持つ役割

CDOの持つ役割

ここではCDOが持つ役割について紹介します。

大量データの活用

アナログからデジタルに移行したことに伴って、大量のデータが集められるようになりました。過去の履歴を元にしたレコメンド機能などは多くのサイトでも利用されています。しかし、ただやみくもにデータを集めるだけでは有効活用できません。重ねて分析に必要なデータが足りなかったり、期間が短すぎたりと、収集したデータに肝心の情報が含まれていないこともよくあります。どの情報をどう使うかきちんと整理して、目的を持ってデータを収集することが重要です。

過去のデータを集め、ある程度分析が済んだらその傾向を元にして未来への戦略を立てます。立てた戦略に沿うことで利益を上げられる可能性が高まるため、戦略立案にはデータやデジタル技術が重要となっています。

社内改革をナビゲートする

データを集める過程や分析する過程でよくあるのが、技術や知識を持った一部の人たちだけでそれを利用するケースです。それではせっかくの情報を皆が使うことができず、もらえたはずの意見や提案がなくなってしまう機会損失につながります。

企業をデジタル改革し、戦略的に前進させていくためには、社内の改革も必要です。デジタル化することに抵抗を覚える人もいるかもしれませんが、ボトルネックになっている部分を洗い出し、そこに対して改善案を提示するだけでも随分変わります。利用できたときのメリットをしっかり見せていくことも重要です。

集めた情報をデジタル部門だけの資産とせずに、経営者をはじめ、企業全体で理解できるものに導いていくこともCDOの重要な役割となっています。データ主導の企業文化を作ることにもつながるので、戦略を立てた後、その過程を客観的に示すこともできます。万が一うまくいかなかったときも、問題点の検出と改善を容易にしてくれます。

DXの推進

企業の競争力維持と強化のために、迅速なDX化が求められています。厚生労働省からDX推進指標とガイドラインは提示されていますが、この枠組みに当てはめたときに、自社が何をすべきかは、自分たちで考える必要があります。こうしたDX推進計画の立案や、行動のマネジメントを行うのもCDOの役割の一つです。計画を立てるだけに留まらず、施策が推進できているかの進捗確認を行い、場合によっては途中で計画の修正を行うことも必要です。

DXを推進する際にありがちなのが、担当部署のみ力が入っており、他部署の協力が得られない現象です。DXを推進する部署の担当者が他部署へ交渉に行っても、変化を好まない現場を説き伏せるのは簡単ではありません。CDOレベルから他部署の責任者に協力を依頼し、トップダウンで推進していく動きが有効なこともあります。

連携を要請する対象は外部コンサルタントも含まれます。自社のノウハウやアイデアだけでうまくいかない場合は、外部の専門家の力を借りましょう。

CDOに必要なスキル

ここでは新たにCDOの役職を取り入れる際に、どのような人材が的確かをご紹介します。

ITやデジタルの知識

ITやデジタルの専門家でなくとも務まるものの、ある程度の知識は持っておく必要があります。

専門家となれるメンバーを集めてプロジェクトを運営していくことが重要ですが、判断の軸となる情報の理解にはそれなりの知識が求められます。

一方で、技術発展が著しく、情報の更新も速い分野なので、CDOは必要以上に専門的な知識をおいかけるのではなく、本来やるべき計画策定や推進プロジェクトに力を入れる方がうまくいく傾向にあります。

社内教育能力

情報部門の専門知識はなじみがない人にしてみると難解な言葉が多く、とっつきにくい印象を受けます。その言葉を他のあらゆる部門へ説明および教育していくのは、CDO主導で行うべき業務の一つです。

社内のリテラシーのレベルを部署単位など細かい単位で把握し、それぞれに必要な対応を考えていく必要があります。導入のメリットを伝えたり、社内のうまくいった事例を紹介したりするなど、聞いている人の層に合わせた啓蒙活動を行っていく必要があります。

コミュニケーション能力

社内にはさまざまな人がおり、それぞれに合わせて説明や啓蒙を行っていかなければなりません。ITリテラシーの差や、職責の差などを考慮すると説明の中で力点を置かなければならない場所も変わってきます。

トップダウンで半ば命令のように強制力を持たせる方法もあれば、ボトムアップで寄り添いながら少しずつ進める方法もあります。相手の特性や状況を見極めて、適切に対応できるコミュニケーション力のある人材が求められます。

なぜ今企業でCDO設置が叫ばれているのか

CDOは、欧米ではすでに多くの企業で取り入れられています。日本でも設置する企業が増え始めており、その理由をご紹介します。

危機感

技術の発展に伴い、以前は想像できなかったような新事業が台頭し始めています。競合企業と戦うには、同じ土俵に乗るだけでは足りず、自社独自の事業も作っていく必要があります。これまで使えていた経営資源が必ずしも有効に働くとは限らないため、危機感を覚える企業はたくさんいます。

こうした危機感からCDOには新しい技術を社内に取り入れ推進していくことが求められています。

新しい可能性

新しい概念の登場に伴い、これまでのビジネスモデルは変わりつつあります。既存のビジネスモデルももちろん重要なものの、これだけでは、今後販路や利益の拡大は難しくなっていくでしょう。

ドローンでの無人配達や、過去の商品閲覧歴を元にした適切なレコメンドなど、難しいと思われていたことが可能になってきています。こうした情報を元に顧客のニーズを見出すことができれば、新規事業を立ち上げることも可能になってきます。

企業の可能性を広げるため、このような新しい情報を収集するアンテナの役割もCDOは求められます。

戦略型IT責任者の必要性

CDOはDXを推進していく上で軍師的な役割を果たします。集めたデータが整理されていれば、立てられる仮説の精度も高くなり、失敗のリスクを減らすことができます。何かを導入した際に、何が起きて企業の利益にどうつながるかを明確にして、経営にまでアプローチしていく姿勢があるからこそ、CDOは攻めのIT責任者と呼ばれます。

一方守りの責任者といわれるCIOは、こうした新しいものを導入した際につきまとうセキュリティリスクなどをカバーしていくことが求められます。CIOとCDOは、対立するのではなく連携して、それぞれの役割をきちんと果たすことが必要です。

CDOはこれからの事業発展に必要不可欠

CDOはこれからの事業発展に必要不可欠

激化する競争に打ち勝つためには、顧客それぞれが求めるサービスを提供できるかが大きな要素となります。このような環境の中で、データやデジタル技術を活用して、ニーズを把握し、分析結果に基づいた戦略を考える人材がCDOです。

単なるデータや分析のスペシャリストに留まらず、多角化する事業形態のどれを選択すべきかを仮説と共に決め、提案できることが事業発展に大きく貢献するのです。技術も進化しており自由な発想で事業展開を進めていくことが求められます。

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