システムアーキテクト(SA)になるメリットとは?エンジニアとの違いや業務内容、年収についても解説

システムアーキテクト(SA)になるメリットとは?エンジニアとの違いや業務内容、年収についても解説

システムアーキテクトの業務内容の詳細やシステムエンジニアとの担当区分の違い、資格取得によるメリット、年収に触れていきたいと思います。

IPAが定めた情報処理技術者試験のレベル4に位置する国家資格であるシステムアーキテクト。似たような職種にシステムエンジニアがありますが、2つの差を正しく理解できている方は少ないのではないでしょうか。

システムアーキテクトは、開発におけるもっとも上流となる構想段階から参画し、システムの根幹となる基礎設計を担います。また、ITコンサルタントとしての立ち回りも担い、クライアントが描くビジネスモデルをシステム開発によってどのように実現するのか現実的かつ具体的な構成を考え、設計に落とし込むことを求められることもあります。

ここではそんなシステムアーキテクトの業務内容の詳細やシステムエンジニアとの担当区分の違い、資格取得によるメリット、年収に触れていきたいと思います。

システムアーキテクトとは

IT業界ではプログラマーやエンジニアの上級職に位置するシステムアーキテクトは、経済産業省が認定する国家資格である「情報処理技術者試験」の試験区分のひとつにもなっています。試験のレベルは最上位のレベル4となり、毎年合格率は10%台にとどまります。上流工程を担当するエンジニアに必要な知識だけでなく、ビジネスに必要な知識も問われる難関資格です。

以下では、そんなシステムアーキテクトの仕事内容やシステムエンジニアとの違いを説明していきます。

システムエンジニアとの違い

システムアーキテクトはクライアント、コンサルタント(ITストラテジスト)が描いているビジネスモデルを実現させるために、どのようなシステム構成にしていくかを考えます。そのため、全体を見通したシステムの設計能力が必要とされる職種です。各エンジニアが設計するための具体的なルール作りや、システムの基本設計を担当します。

一方、システムエンジニアはシステムアーキテクトが作った基本設計をもとにさまざまな機能を設計していく役割を持ちます。そのため、システムアーキテクトが作成したルールや基本設計に矛盾があると、システムエンジニアの仕事にも支障をきたします。つまりシステムアーキテクトは矛盾のないシステムを設計するために重要な役割を担っているといってよいでしょう。

上記のようにシステムアーキテクトがシステムエンジニアとは異なるレイヤーで設計する背景には、昨今のシステム構築が複雑さを増していることが挙げられます。さまざまな技術を組み合わせて開発しながら最新の開発手法を検討・適用するだけでなく、システムの品質をも考慮しながら既存のシステムと連携させるという、舵取りとバランスの難しい立ち回りが求められているのです。

システムアーキテクトの仕事内容

システムアーキテクトの仕事は以下のようなものがあります。

①システムの基本設計

②システムの開発側と顧客側との架け橋の役割

③開発チーム内の意識統一と綿密なコミュニケーションの構築

④インフラの構成でトラブルが起こった際の解決

⑤開発のサポート

上記の通り、システムアーキテクトは開発の初期段階から関わり、開発中も現場の監督業務やサポートなどを行うため、プロジェクトの進行において多くの役割を担っています。

また、関わる相手も開発担当のエンジニアだけでなく、各種要望を出す顧客にまで及ぶため、強いリーダーシップも求められます。

システムアーキテクト取得のメリット

取得が難しいシステムアーキテクトですが、それだけに資格を取得し、実際に業務につけた場合、得られるメリットは大変大きいものがあります。

メリットは、大きく分けて「市場価値の向上」「幅広いスキル・能力の証明」「構想段階のシステムデザインへの参画」「転職での有利性」の4つです。順を追って見ていきましょう。

メリット①:システムアーキテクトの資格取得で市場価値が向上、年収もアップ?

システムアーキテクトの資格取得によって、市場価値の高い仕事に従事できる機会が増えるでしょう。現場でも立ち回りが難しい立場であるため、それに応じて年収が上がるチャンスも増えていきます。

一般的にシステムアーキテクトの年収は、資格取得の難易度や担当する業務の難しさから、普通のエンジニアよりも高い傾向にあります。政府発表の「賃金構造基本統計調査」によれば、システムエンジニアの年収は、1,000人以上の規模を誇る会社の場合、2018年時点で約610万円です。つまり、システムアーキテクトの資格を取得すれば、それ以上の年収を目指せるといえます。

担当できる案件の幅も広がり、より上流の設計に携われるため、自然と社内での地位や人材的価値が向上することでも、給与が上がりやすくなるでしょう。

メリット②:システムアーキテクトは多岐に渡るスキル・能力の証明になる

IPAは、システムアーキテクトが保有しているべき能力として、以下のスキルや能力を定義しています。資格を取ることは、システムアーキテクトとして求められるこうしたスキルに対する客観的な証明となります。

・スキル

アプリケーションやインフラなどの設計をはじめ、設計書の記載内容や開発方法における標準化などエンジニアとしてのスキルのほか、クライアントに対してシステム面でのコンサルティングをおこなうための提案力も証明します。

また、システム構築の中で知的財産管理なども必要となりますが、そういった知見の証明にもなるでしょう。

・業界知識

自身が有する技術に関する知識のアップデートはもちろん、クライアントのビジネスに対する業界知識の深さも大切なファクターです。システムアーキテクトはクライアントの要求を正しく理解し、アーキテクチャの設計に落とし込む必要があるため、彼らに対してときにはビジネスコンサルタントとしての側面を持って提案し、相談に応じることもあります。

・マネジメント

システムアーキテクトは、開発にとどまらず最終的なビジネスモデルまでを見据えた設計を求められるため、プロジェクトマネジメントに対する手腕を発揮し、リーダーシップを取って全体を回しながら、細やかなコミュニケーションで開発チームを取りまとめることが必要です。資格を保有することで、こうしたマネジメント能力の証明にもなります。

メリット③:構想段階のシステムデザインにも携わるチャンスがある

システムアーキテクトは、クライアントの要求に対して、まだ具体性を伴わないビジネスやプロセスへの思い、サービス品質への考えなどを取りまとめてシステムの概要を作るところから始まります。ITシステムとしてどう実現できるかを考えて、現実的な設計に落とし込むことが求められます。

そのため、システム開発の超上流に位置する、漠然とした構想に近い段階のシステムデザインから案件に携わることができるようになります。クライアントのイメージから構想を練り上げ、システムをデザインしていくことは、困難な作業ですが非常にやりがいのある仕事です。

メリット④:転職に有利

多岐にわたるスキルを保有する資格のため、転職にも有利です。実務経験が豊富なシステムアーキテクトはまだまだ人材が少なく、各企業で奪い合いになっています。取得が難しい国家資格でもあるため、開発の知識だけでなく、ビジネスやマネジメントに関する知識や経験もアピールでき、有利な条件での転職が期待できるでしょう。資格保有者は引く手あまたといえるでしょう。

また、システムアーキテクトの合格者は弁理士、中小企業診断士、ITコーディネータなどの試験にて、一部の科目免除を受けることができます。そのため、例えばシステムアーキテクトの能力を発揮しながらITビジネスに強い中小企業診断士としてコンサルトしてのキャリアパスプランを作ることもできるわけです。また、経済産業省によって設けられたITコーディネータのように、経営とITの両方の知識をもつ専門家として、キャリアを広げていくことも可能です。

システムアーキテクトは求められるものは高いが、その分やりがいがある!

システムアーキテクトは求められるものは高いが、その分やりがいがある!

システムアーキテクトはエンジニアであると同時に、経営戦略に参画しシステム開発の面からビジネスモデルを支え、コンサルティングしていく総合的な立場にあります。その証明となるシステムアーキテクトの資格は毎回10%台という取得困難な国家資格ですが、保有することによって多彩なキャリアプランを描けるため、IT開発に携わるエンジニアとしてはぜひ取得を目標としたい資格といえます。

システムアーキテクトに対する需要は、システム開発が複雑性を増す中で今後も伸びていくと考えられています。求められる水準が高い分達成感も強くやりがいのある仕事なので、取得を視野に入れ、転職を目指してはいかがでしょうか。

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