| トップページ>ITキャリア大図鑑>No.009 金子洋平 |
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金子さんが運営している「裏原.jp」とは、どんなサービスをしているのでしょうか。 |
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金子氏:「裏原.jp」は、2002年12月にスタートした、裏原宿のファッションブランドやショップ情報を中心に発信するWebサイトです。 |
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このサービスを始めたきっかけは何でしょうか。 |
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金子氏:大学卒業後に勤めた会社で、ドメインやレンタルサーバのサービスをやっていたんです。それで何気なく、自分の大好きな裏原(urahara.jp)でドメインを検索してみたら、これが空いている(笑)。 |
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まず、ドメインを押さえてみた。 |
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金子氏:そうなんですよ。ドメインなんてお小遣い程度のお金で取得できるから、とりあえず取って。それから、じゃあWebサイトを始めてみるかというノリです。順序が逆ですよね(笑)。 |
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最初はどんなWebサイトだったのですか。 |
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金子氏:検索エンジンで「裏原」、「原宿」と検索してみても、何の情報もヒットしないときでしたから、それならインターネット上に原宿のタウンページみたいなものがあると便利だろうなと。それがないなら自分でつくってやろうと、そう思ったんです。具体的には、原宿や裏原宿にあるショップの、名前や取り扱いブランド、営業時間、電話番号、住所とか、そんな当たり障りのない情報だけを掲載していました。ショップに迷惑をかけずに、かつ自分の負担にもならない範囲というところですね。 |
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この「裏原.jp」運営で起業してみようなんて考えはなかったんですか。 |
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金子氏:まったく。大卒で社会人になったばかりの頃ですし、とにかく仕事が大変で。命にかかわるんじゃないかというくらい、上司に怒られてばかりでしたから。日々、生きるのに精一杯(笑)。Webサイトの運営は週末の息抜き程度の気持ちでした。 |
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ところが思いのほか大きな反響があったということですね。 |
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金子氏:アクセスは多かったですね〜。具体的な数字は覚えていませんが、「裏原.jp」を続けていく大きなモチベーションになったのは間違いないです。パソコンの向こうでたくさんの人が興味を示してくれていることが、無条件に嬉しかったです。 |
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そろそろ、ビジネスにしようという気持ちが芽生えてきたのでしょうか。 |
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金子氏:事業になるぞとか、そういうことはまったく期待していませんでした。単純に、Webサイトに情報を増やしたという感覚でした。ところが、フタを開けてみると、アフィリエイトでなんかやたらと儲かってしまったんですよ。最初は月に数万円くらいの収入だったんですが、だんだん、サラリーマンとしての給料を越えるくらいになってきました。「裏原.jp」のもつ可能性に気づいて、そのときようやく、独立して会社をやってみたいという欲が湧いてきましたね。もともと「起業野郎」ではないんです。何が何でも起業みたいなことは、まるで考えたこともなくて、一連の流れで、自然とそこへたどり着いたような感じです。 |
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独立することへの不安はありませんでしたか。 |
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金子氏:まだ24歳で若かったし、仮に失敗したとしても、その経験さえも自分の武器になるんじゃないかと勝手なことを考えていましたね(笑)。上司も、「やってみろ、ダメだったら戻ってくればいい」と後押ししてくれたので、「戻ってもいいなら、ノーリスク・ハイリターンだ」と思って、挑戦することを決めました。ビジネスプランもろくになかったんですけど、月曜日から金曜日の間、拘束されていたビジネスタイムを全部、自分の好きなことに注ぎ込めるようになるのは嬉しかったですよ。 |
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そもそも、「裏原.jp」で最新のファッション情報を発信している金子さんが、オシャレに目覚めたのは、いつ頃なのでしょうか。 |
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金子氏:大学入学のときなんですよ。高校生のときまでは制服だったせいか、ファッション雑誌を一冊も買ったことがなかったんですけど、大学に入る直前の春休み、本屋さんでありったけのファッション雑誌を買って、一気に知識を詰め込みました。新歓コンパとか、大学生活の序盤でカッコいい印象をつくっておけば、すぐに彼女もできるんじゃないかって考えて。そこからファッションにのめり込むようになったんです。 |
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狙い通りにカッコいい自分になれたんでしょうか。 |
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金子氏:うーん、どうでしょう。大学入学当初は、ショップのウィンドウに飾ってある服をそのままのコーディネイトで「これください」って買ってましたから(笑)。マジメな人が多い工学部の中では、ちょっとズレていたでしょうね。でも、ズレているなりに気合いを入れた甲斐はあったかもしれません。バンドをやっている人とか、ファッションにものすごくこだわっている人とか、変わったことをして目立っているような人と仲良くなれましたから。裏原というファッションのジャンルがあることを教えてくれたのもそういう、僕にしては新しいタイプの友だちでした。 |
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裏原という場所、ジャンルの魅力って、何でしょうか。 |
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金子氏:裏原って、表参道や明治通りといったメインストリートから一本、路地に入ったところ。表通りに面した有名ブランドやショップへのアンチテーゼじゃないですけど、それらのまさに「裏」をかく、もうひとつの流行発信地を自負しているような場所です。オシャレな若者が自分の感性で服をデザインして、縫製して、売っている小さなショップが並んでいる。彼らってバンドをやっていたり、DJをやっていたり、スポーツに命を賭けていたりと、かなり個性的。彼らの日々そのものがファッションって感じですよね。その個性的な生き方の数だけ、他にはないものが生み出されて、彼らのお店にぎゅっと詰まっている。「今シーズンのトレンドはこれ!」みたいに戦略的につくられた、そして実はどこにでも売っているような服なんかひとつも置いていないんですよ。そういうショップや彼らを目の当たりにして、オタクな僕としては、ものすごく興味をそそられました。裏原をとことん知りたくなって、ディープな世界へ、ディープな世界へとはまりこんでいって、何かしら新しいことを生み出す若者たちの現場に、自分も立ち会いたいと、思うようになったんです。 |
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好きなことを仕事にしてしまったことで、逆にきついと思うことはありませんか。 |
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金子氏:趣味を仕事にするな、とはよく言われることですけど、僕にとって仕事と趣味がリンクしているのは自然なことで、今のところうまく回っていますね。たとえば休日、代官山へ買い物に行ったり、誰かとごはんを食べながら話したり、評判のカフェを巡るのも、趣味と言えば趣味ですし仕事と言えば仕事で、境がないと言えるかもしれません。 |
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今年になってからスタートしたファッション情報サイト「unbar(アンバー)」の狙いはどんなところにあるのでしょう。 |
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金子氏:ショップの立場、デザイナーの立場、消費者の立場、それに、Web屋としての自分の立場をかけ合わせて、複合的な視点でみんなが楽しめるメディアができないかなと思ってつくった新しいWebサイトです。裏原という地域の縛りをはずして、単なるショップや新商品といった情報だけでなく、若者に人気のブランドをつくり上げるデザイナーにフィーチャーした特集を組んでみたり、ショッピングサイトでは、店頭にもなく「unbar」だけで購入できる独自の商品提案をしています。 |
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なるほど。金子さんのアイディアは尽きないようですが、IT業界で働く面白さはどんなところにあると思いますか。 |
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金子氏:IT業界は世の中の最先端を走っている、人気の業界ですよね。そんな業界で新機軸を創り出すことを目指してWebサイトで情報発信するということは、流行の最先端の、さらにその先に触れていることになる。これは特別なことで、刺激的ですよね。20年前なら勢いがあるのは紙媒体の業界だったかもしれないけど、やっぱりファッションの情報発信の分野にも、IT業界にいる強みを活かしたいと思っています。 |
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と仰るものの、最近はフリーペーパーも制作されているとか(笑)。 |
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金子氏:ファッションにかかわらず、さまざまなジャンルで活躍する「人」にフォーカスを当てたフリーペーパー「MINIMUMPACKAGE」を2007年2月から配布しています。フリーペーパーは儲からないし、時代に逆行しているかなとも感じますけど、未経験の分野から経験値や実績を得ておくことも大事かと思っています。たとえば、紙の「MINIMUMPACKAGE」はWebの「裏原.jp」に比べて、芸能人をすごくキャスティングしやすかったんですよ。これはやってみなければわからなかったことです。もちろんそれだけでなく、フリーペーパーをつくることで始めて出会えた方、知り合えた会社も新しい僕の財産ですよね。今後の仕事のためにも、個人的な興味としても、数字では表せない意味があると思って、楽しんでいます。 |
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将来的にはどんなことを仕掛けていきたいですか。 |
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金子氏:まずは、現在運営しているWebサイトをもうちょっと影響力のあるメディアにしたいです。Web上でファッションの情報を知るならここでしょ、みたいな、代名詞的なところまで。現状、ファッション情報の分野ではやっぱり雑誌が強いのですが、そこに一石を投じたい。雑誌から競合なんだと認識されることが、当面の目標ですね。そしていずれは、Webと紙媒体、ファッションと原宿という街を絡めて、クロスメディアの企画を仕掛けていきたいです。 |
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最終形としては、Webにこだわらないということですか。 |
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金子氏:Webはもちろん、僕が一番ノウハウを蓄積している媒体でもありますし、これからも伸びていく分野だと期待もしています。ただ、本当の意味で僕が興味をもっているのは、インターネットそのものではなくて、その先にいる人なんです。人を動かすこと、感動させることを追求していけるなら、媒体には必要以上にこだわらない方がいい。オシャレな若者が、マーケットを牽引して、新しい価値を創造する。そういう大きな動きに絡んでいくのが、僕が担いたい役割ですし、楽しみにしているところです。 |
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本当に楽しそうに、自由に夢を語られますね。 |
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金子氏:「なんかわからないけど、面白いことやってるよね」と言われたい。それが僕にとって一番の褒め言葉なんです(笑)。 |
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1. |
あなたの夢の実現度は? |
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人間って、そもそもが欲求の生き物だと思うんです。何かを達成しても、すぐにまた、違うものを手に入れたい、もっといいものを食べたい、いいところに住みたい…そういう欲望をもって、尽きることがありません。僕にとっての仕事もそうで、もっとみんなが喜んでくれること、びっくりするようなことを仕掛けたいという衝動は、なくなることがないと思うんです。これから先、もっともっと、想像もしなかった面白い出来事と出合うのを、楽しみにしています。そういった意味で、実現度は1〜2%より、もっと少なくあってほしいと思うくらいです。 |
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2. |
1つだけ夢がかなうとしたら? |
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ずっと健康で、全力の金子洋平を続けていけることが夢です。僕、働くのがイヤだと思うことが全然なくて、その時々で、何かしら好きだと思っていることを仕事に変換していくことがすごく好きなんです。働くことは、幸せです。働く中で知り合った人と仲良くなっていくことも、すごく幸せです。色んな人と会って、色んな仕事をして、もっと面白いと思える世界を広げていくことが、夢ですね。 |
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