トップページITキャリア大図鑑No.006 室井佑月
ITキャリア大図鑑
No.006 作家 室井佑月氏
【BASIC DATA】
名前 むろい ゆづき
職業 作家
年齢 37歳
血液型 B型
ご家族 息子さんと二人暮らし
出身地 青森県
勤務時間 朝4時に起きて午前中に原稿を3本くらい仕上げる(ほかにテレビ出演なども)。夕方からは息子さんとともに過ごす。夜10時就寝。週に1日は徹夜も。
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自分の力試しができるのは、人生のうちで40年。だから、何でもとことんやってみたい。  


 

私の人生は、博打。どんなに大変だって、ワクワクドキドキできる方を選ぶ。

   

今、どのくらいの仕事をこなしていらっしゃるんですか。

   

室井氏:長編小説を1本と、エッセイの連載が月に15本くらい。連載の原稿は1日に3本をまとめて書くって感じですね。一番たくさん仕事をいただいていたときは、月に45本のエッセイと、50枚の小説1本を抱えていました。さすがにこんなに多いと、それぞれの中身が薄くなってしまって。初めて私の作品を読んでくれた人に「この程度か」と思われるのも癪だったので、セーブすることにしました。
あと、週の半分はテレビ番組のコメンテーターや講演などの仕事が入ってます。原稿だけで暮らしを支えていく必要がなくなったので、気持ちにずいぶん余裕が生まれました。だからかな、原稿を1本1本慈しむように書きたいという気持ちが沸いてきた。それが自分でも新鮮です。

  室井佑月氏写真


室井佑月氏写真
 

室井さんはどんなことにも情熱的に取り組んでいらっしゃる印象を受けます。その原動力はなんでしょう。

 
 

室井氏:親に面倒を見てもらっている若い頃は、親のいう通りにしなきゃいけない。そして、ある年齢を過ぎたら、好きなことをしようと思っても身体がついていかない。自分の力試しができるのは、その間のせいぜい30〜40年じゃないかな。だから、その間はしたい放題に生きたい。
私の人生、博打みたいなんです。二者択一の場面があれば、危険で大変だろうなとわかっていても、面白そうな方を選ぶ。今、息子がいなかったら、世界中を敵に回すくらいのことをテレビで言ってみたいし(笑)。それで、どうなるか楽しみたい。人生、ワクワクドキドキしたいんですよ。

 

それは仕事だけじゃなくて、恋愛でも同じですか。

 

室井氏:好きな男性ができると、身も心もお金も、とことん突っ込んでみたくなる。自分をさらけ出したり投げ出してみて、状況や相手がどう変わっていくのか見てみたいんです。けっこうボロボロになるけど、それを楽しんでいる自分がいたりして。失恋して泣きながら「これが仕事じゃなくてよかった」なんて思っていたりするんです(笑)。

 


     

子どもが生まれて、仕事は命がけに。エロから福祉までどんな原稿でも自信があります。

   
 

お子さんが生まれたことで、仕事に対する意識は何か変わりましたか。

   
 

室井氏:息子が生まれるまでの私は締め切りを守らない作家で、担当編集者が飲み屋まで追いかけてくるくらいルーズでした。今は絶対、守ります。1本でも仕事を失ったら、親子二人食べて行けなくなるという思いがありますからね。仕事は命がけです。
子どもって急に熱を出したりケガをしたりと、どんなアクシデントがあるかわからない。予定していた原稿以外の仕事も色々と入ってきます。そういうことに対応できる時間を織り込んでおかないといけないので、原稿は締め切りの1日前までにアップするようになりました。だから、ものすごく集中して書きます。気迫を込めすぎているのか(笑)、キーボードが溶けてしまうっていうか、壊れてしまうんですよね、ホントに。もう何台壊れたかわかりませんよ。
それに子どもと暮らすようになってから、私は、自分の意にそぐわない仕事や苦手な仕事でも必死にやってきました。おかげで、今ではエロから福祉まで、どんなジャンルでも書ける自信があります。それが認められてきたからこそ、以前だったら受け入れてもらえなかった自分の意見が通るようになってきたし、自分のやりたい作品も書けるようになってきた。嫌いとか苦手とか、やる前に決めつけないで懸命にやる。それが自分の糧になってきたんだと思います。

  室井佑月氏写真
 

お子さんの存在が、室井さんの生き方に大きな影響を与えたんですね。

 
 

室井氏:それまで、「私は、自分は、」と自分のことばかり考えて生きてきた。でも、無条件に私を頼ってくる息子という存在を得て初めて、人から必要とされることの嬉しさがわかった気がするんです。仕事でもオファーをたくさんいただけるっていうことは、それだけ自分が必要とされるようになったということだと思うので、とても有り難いですね。

 


 

ブログは反応がすぐ返ってくる。小説とは違う交流が新鮮!

   

ブログを続けられていますが、きっかけは。

   

室井氏:お金です(笑)。ブログを書いてほしいと依頼されたので始めました。やってみると会話口調で書くことが新鮮ですね。書くとすぐにコメントがつくのも驚きました。でも、コメントをくれた人だけではなく、読んでくれている人みんなにどう返信していくのかという点が難しい。一人ひとりにコメントを返す方法もあるけれど、それではコメントだらけになってしまうし、時間もかかる。それに、プロとしてそういった返し方はどうかとも思いますしね。
ブログは、コメントを書かずに読むだけの人や、初めて読む人にも楽しんでもらえる、そんな場所として発展させていきたい。小説やエッセイとは違う意味で、すごく考えさせられる表現の場だと思います。

  室井佑月氏写真
 

ブログのコメントは、ファンレターを受け取るのとは違いますか。

 
 

室井氏:手紙のほうが個人的には嬉しいし、文体や封筒にその人の匂いがあって、身近に感じますよね。名前も書いてあるし(笑)。何回も吟味しながら書いてくれたんだろうなとか、勇気を出して手紙をくれたんだろうなとか、そういうことが伝わってきます。
ブログにコメントをくれる人は、何度も書いてくれるからとても身近に感じるけれど、どこか錯覚のような気もする。匿名だし、何をしている人だかわからないわけですよね。でも、決してそれが悪いわけじゃない。みんなが自分を応援してくれているのがわかるし、こういう形でファンの方と交流ができるのは、面白いですね。匿名で意見が言えていいこともいっぱいあるから、ブログという媒体は貴重だと思いますよ。

 


 

目先の損得を追わない。あなたの仕事ぶりを見ている人が必ずいます。

   

室井さんは、派遣という形で働いている方とのおつきあいはありますか。

   

室井氏:今、出版社の編集職でも派遣の方が増えてきています。仕事熱心な人が多いですよ。私の担当が派遣の方になると、すごく期待します。正社員だとちょっとしたミスでも首になることはないから、仕事に対して真剣じゃない人もいるし、私の状況を無視して、自分の都合で物事を決める人もいる。
派遣の方は、本当にその仕事が好きなことが伝わってくることが多いし、ミスをしたら次のチャンスがなくなるという真剣さも、一緒に仕事をしていて気持ちいい。時間を度外視しても、いい本をつくろうと熱意をもって動いてくれるし、ひんぱんに意見交換もしてくれる。実際、私がとても信頼している編集者の一人は、派遣の方です。本当に一生懸命なの。書いた私自身に迷いがあっても、彼女が「これはいい原稿だ」と言ってくれれば、その言葉を信じます。私は、その編集者とずっとつき合いたいと常々思っているから、もし彼女が出版社を移ったら、私もついていくつもりです。

  室井佑月氏写真
 

室井さんがITと聞いて、思い浮かべることは何でしょうか。

 
 

室井氏:IT自体がよくわからない(笑)。それが本当のところです。昔、本気で「イットって何?」って聞いたこともありました(笑)。知人にIT業界の人がいるけれど、その人の話を聞いても何が何だかわからない。わからないけど、その世界を熱く語る姿を見ていると、いいなと思うんですよ。
だからIT業界で働くみなさんはそれぞれの専門を誇りに思って、もっと一般の人に業界のことや仕事の内容を積極的に説明してほしい。自己紹介をするときだって「IT業界で働いています」だけだとピンとこない。エンジニアなのか、プログラマなのか説明してもらった方が具体的でわかりやすいし、その方が信用もされやすいと思うんですよ。じゃないと、話も広がらないし、私なんて一生ITは何だかわからないままです。
いつか、IT技術を使って「あの世と交信できるソフト」ができたら面白いな。IT業界が何をするのかさっぱりわからないから、何でもできるんじゃない?なんて本気で思っていたりして・・・・・(笑)。

 

IT業界の派遣で頑張っている人たちに、応援メッセージをいただけますか。

   

室井氏:若いときは、目先の損得に気を取られやすいよね。でも、お金は後からついてくるから、苦手な仕事、大変な仕事にも挑戦してほしい。そうしたら新しい展望も見えてくるはずです。派遣という立場だからといって、尻込みしたりひがんだりすることもないと思う。絶対にその仕事ぶりを見ている人がいるから、思い切りやるべきだと思います。
女性には、結婚や出産で仕事を続けるかどうか迷ったら「両方やってみたら」と言いたいですね。それで辛かったら片方にしぼる。女として生まれて来たことは変えられないので、その中で最高に楽しめることを考えたらいいんじゃないかな。
IT業界の人は、私には理解ができない難しいことをやっている専門職の人。私は友人でも恋人でも、私のできないことをできる人って大好きだから、応援します。専門職の人、かっこいいじゃないですか(笑)。

  室井佑月氏写真


     
Two Typical Questions    

1.

あなたの夢の実現度は?

 
 

自分でできることは100%。相手が関わることは30%(私の人生には、基本的にすべて人が関わっている)。

 
 

2.

1つだけ夢がかなうとしたら?

   
   

今年中に長編を1本仕上げたい(目標)。
中身は今の自分で、外見は13歳に戻ってみたい。

 
   

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