トップページITキャリア大図鑑No.005 上原 仁
ITキャリア大図鑑
No.004 株式会社マイネット・ジャパン代表取締役社長 上原仁氏
【BASIC DATA】
名前 うえはら ひとし
職業 マーケティングプランナー、
ソーシャル/モバイルマーケティング会社経営
年齢 32歳
血液型 O型
星座 蠍座
ご家族 奥さまと、お子さま2人の4人家族
出身地 滋賀県
趣味 子育て
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会いたい人にいつでも会いたいから、「どこでもドア」を実現させる。そんな夢に生きています。  


 

人と人との感情が、時空を越えてつながり合う世界をつくりたい。それが僕のいう「どこでもドア」です。

   

日本初のソーシャルニュースサイト、「newsing(ニューシング)」が話題になっていますが、これはどんなサービスなのでしょうか。

   

上原氏:インターネットの世界では、情報量が多すぎて、誰もがその整理に追われています。RSSやメルマガは確かに便利なんですが、一日放っておくとすぐに情報がたまってしまって、後から読むのが面倒になりますよね。これをどうにか整理したい。でも一人で整理するのは大変。じゃあ、みんなで整理してみようというのが、「newsing」というサービスの発想です。
読者自身が、まず自分が面白いと思うニュースを見つけてきてURLを貼り付ける。それを読んだ他のユーザが、そのニュースを面白いと感じたかどうか、投票する。そしてより多くのユーザが面白いと投票したニュースが、注目度の高い情報として、目につきやすい位置にランキングされる。そうやって、読者自身がニュースを選び、読み、ランクづけすることで、その時々に必要な情報を「編集」してもらっていることになる。そこが、従来のサービスになかった特徴です。

  上原仁氏写真
 

そのニュースが面白いか面白くないか、○か×のボタンを押して評価するんですね。

 
 

上原氏:何よりも誰もが簡単に意思表示ができることが大切だと思っているんです。だから○か×(笑)。より多くの人がインターネットの世界の住人として気軽に意思表示ができれば、私が大好きな「ドラえもん」に出てくる「どこでもドア」のある世界に近づいていけるんじゃないかと考えているからです。そこで実現できるのは、ただ便利なだけではなくて、人と人との感情が、時空を越えてつながり合う世界です。だから、可能な限り垣根を低くしたい。たとえば、私の両親の世代、50〜60代の方々でも、気軽に、当たり前のようにインターネットを利用して、いろいろな人たちとコミュニケーションをとったり、情報を手に入れられるような状態を用意したいんです。
その一環として、モバイルの分野に今後は力を入れていくつもりです。なぜなら、コンピュータは起動させるのに1分、携帯電話なら1秒。コンピュータは買おうと思ったら10万円、携帯電話なら1万円。それだけ携帯電話の方が、気軽に情報にアクセスできるわけです。モバイルには、まだまだ多くの可能性があると思っています。

 

「どこでもドア」、本当にお好きなんですね。

 

上原氏:子どもの頃から、自分にとって「どこでもドア」は絶対的な憧れ、目標なんですよ。会社の理念も「どこでもドアを実現する」ですから(笑)。

 
 

社員の方々から、「それが企業理念というのはちょっとなぁ・・・」と言われませんか(笑)。

   
 

上原氏:むしろそのくらい高い目標の方がいい、と言ってくれています。私はもう、子どもの頃から何としても「どこでもドア」をつくってやるんだと心に決めているんですよ。会社も社員全員で困難な目標に向かって、本気で取り組めるような集団の方が面白いと思っています。もともと、人好きだということが私のベースにあるので、「会いたいときに、会いたい人に会える」ということが、私にとって何よりも幸せなことなんです、きっと。それが実現できれば、世界中の人がもっとハッピーになる、そう信じているんです。

   


     

自分の軸である夢はぶらさない。仕事はそれを実現するためにある。

   
 

ところで、独立起業という道を選んだ理由は何だったのでしょうか。

   
 

上原氏:「社長になるんだ」という目標を、小学校5年生くらいからずっともち続けていました。「ことわざ大辞典」みたいな漫画が、子どもの頃あったじゃないですか。その中に、「虎は死して皮を残す、人は死して名を残す」という言葉があって、子どもながらにすごく感銘を受けたんです。よし、自分も生まれてきたからには名を残してやろう、と思い、そんなときに松下幸之助さんの伝記に出合ったんですよ。「松下電器は人をつくっている会社です」という言葉を見て、なんかよくわからないけど社長ってすごいことを言うんだ、無茶苦茶かっこいい人たちなんだと思ったんです。それで、自分も社長になろう、と決意しました。

  上原仁氏写真
 

ずっと社長になろうと思い続けて、そして実現させたんですね。

 
 

上原氏:中学時代にはすでに大学の経営学部を目指そうと思っていましたし、社長になるためには何が必要かを考えて、リーダーシップやマネージメントの本をぼろぼろになるまで読み続けました。今、冷静に振り返ってみると、ちょっと変わった子どもですよね(笑)。でも、夢は自分の軸ですから、ここをぶらしてしまうと何のために頑張っているのかわからなくなる。
これから何か新しいことに挑戦しようと思っている人にはぜひ、「夢、忘れるな!」と言いたいですね。仕事をしている時間って、実生活の8割とか9割を占めていたりしますよね。その時間が、夢と連動していないとしたら、私は切ないです。同じ努力をするなら、夢や目標が実現できるような、そんな仕事を選ぶか、自分自身でつくり上げる。そういった努力を私はお勧めします。

 


 

共感できる仲間と支え合い、競い合うことが大きな成果を生み出す秘訣。

   

上原さんがITというフィールドを選んだきっかけはどんなところにあるのでしょうか。

   

上原氏:社会人になるときに「光ファイバーが『どこでもドア』に一番近い」と思ってNTTに入社したんです。就職先がたまたまITというジャンルだったということです。で、そのNTTで「goo」という、インターネットサービスの統括部に放り込まれたんです。そこで出合ったのが、ブログやSNS。ブログブーム前だった当時、私はそういうものにはまっている人は普通の人じゃない、みたいな感覚をもっていたけど、いざ自分がユーザになってみたら、その世界では、人間のもつ知識、知恵、感情が時空を越えて、リアルタイムにつながり合っていることに気づいたんです。これがやばいくらい面白い。

  上原仁氏写真
 

ある意味「どこでもドア」的なものに遭遇したわけですね。

 
 

上原氏:ええ、とっても興奮しました。その世界にのめり込んでいってみると、いつの間にか、組織の一員としての上原ではなく、上原個人として振る舞う時間が増えていったことに気づいたんです。会社の外でなくては挑戦できないようなアイディアが、どんどん溢れ出してきて。自己実現の意欲が、所属する組織の外に向かい出したんです。そろそろ起業だなと、このタイミングから考えるようになりました。

 

いざ起業するにあたって、不安はありませんでしたか?

   

上原氏:いつか絶対、起業するだろうと確信していましたし、家族も賛成してくれました。読者参加型で情報を扱うサービスを始めようという、「newsing」のもとになるイメージも独立前にしっかりできあがっていたので、ためらいはなかったです。むしろ、今しかない、という気持ちでした。

  上原仁氏写真

IT業界で働く魅力はどんなところにあると思いますか。

 

上原氏:成長できる、ということだと思います。IT業界は今、大変な勢いで成長しています。業界が成長しているということは、変化が多いということ。変化が多いということは、チャンスがたくさんあるということです。エンジニアでも、営業でも、起業を目指す人でも、どんな人だって、現状に100%満足していることって、あまりないですよね。もっと実力をつけたい、もっと充実したい、もっと夢に近づきたい。そんな、人それぞれ、100人100通りの向上心に応えてくれる土壌が広がっている。そこがIT業界の最大の魅力です。

 

上原さんが一緒に働きたい!と思うのはどんな人でしょう。

   
 

上原氏:誠実で、努力する才能があって、成長したいという向上心をもち続けられる人。僕の座右の銘は「誠実・努力・成長」で、これは自分自身もそうでありたいと思っている人間像を表現しているんです。それから、長い時間をかけて一緒に働いていくのですから、深いところで共感できる人がいいですね。私の場合だと、「会いたいときに、会いたい人に会える」に共感してくれる人。

   

そういう仲間と仕事ができているということですね。

   
 

上原氏:ええ。おかげさまで、私の考え方に共感してくれる仲間が多く集まってくれています。
Web2.0に「進歩的性善説」という考え方があります。お互いに信じ合っている人間が集まると、より強い創造の熱意が芽生え、より高い価値を生み出すことができる、という思想です。これって、Webの中だけではなくて、会社組織をつくり上げていく上でも、共通する考え方だと思うんです。社員全員が、同じ目標に向かって支え合い、競い合う。そういう状態なら、組織としての生産性は上がります。
逆に、目指している方向がてんでバラバラな集団では、個人の成長も、組織の成長も遠回りになると思います。だから、仕事って、組織の規模や仕事内容だけでなく、共感できる人がいるのか、いないのか。共感できる価値があるのか、ないのか。そういうことが大切だと思うんです。そういった基準がはっきりしているとハッピーかなと思います。

   


     
Two Typical Questions    

1.

あなたの夢の実現度は?

 
 

「どこでもドア」は22世紀の発明品ですし、これを実現させようと思ったら、まだこれから100年はかかりますよね(笑)。だから、100年のうちの2年目ということで、2%です。自分で言うのも何ですが、自分自身も会社のみんなも、すごく頑張っています。「newsing」もスタート時点からなかなか好評で、いろいろ褒めていただく機会が多いです。この、好調といえる状態をやっぱり100年続けたい。100年走り続けられるような組織づくり、会社づくりに、今、取り組んでいるところです。

 
 

2.

1つだけ夢がかなうとしたら?

   
   

物理、特に相対性理論の研究をしたいという思いがありますね。小学校、中学校で、すでに経営という道を意識していましたけど、もっと直接的に、自分の手であの「どこでもドア」をつくろうと考えていたなら、かなり今とは違った人生になっていただろうな、と妄想することがあります。リアルな、つまり物理的な「どこでもドア」をつくりたいという思いは、今でも心の中にあります。

 
   

子どもの頃から温め続けている夢がある。そんなあなたを応援します。
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