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ソニーデジタルネットワークアプリケーションズ株式会社
高橋氏

自らが考え自らの力でソフトウェア品質の向上を行う。
そこに最高のモノづくりがある

高橋 裕之氏
Technology Track
Engineering Improvement Group
Process Improvement Team
マネジャー

モノづくりのプロ集団だからこそ
Qualityの重要性を早期から実感

『Quality First』。モノづくりのプロセスには、Q.C.D『品質(Quality)』『コスト(Cost)』『デリバリー(Delivery)』の3つがあるが、何よりも優先すべきは『Quality』だ。ソニーではいまトップ自ら、こんなメッセージを強力に発信している。しかし以前から品質マネジメントを重視し、真剣に取り組んできた会社がある。それがソニー製品のソフトウェア開発を専門に担当しているソニーデジタルネットワークアプリケーションズ株式会社(以下SDNA)だ。

「ここ数年、サイバーショット、ハンディカム、ウォークマンなどのデジタル製品は、ソフトウェアの比率が高まってきており、高機能化、高度化、優れたUIを実現するため私たちの役割はより一層重要になってきました」と高橋氏は、モノづくりにおけるソフトウェア開発の重要性を語る。

しかしこれらの製品はコンシューマに直結しているため、寸分の不具合も許されない。世界で愛されるソニー製品を継承していくため、また、製品の差異化をソフトウェア領域で実現するため、品質やプロジェクトマネジメントへの取り組みは、早い段階から必然のテーマだったのである。

「2000年の設立当初からSDNAはソフトウェアの品質向上に重点を置いてきました。2004年には本格的に、SEPG、SQA、PMOの概念を取り入れ、ソフトウェアのプロセス全般を扱う専門機能を発足。こうした姿勢で、他社に先駆け取り組んできたことは、SDNAのアピールポイントのひとつですね」

独自性の高いSEPGが、
真のソフトウェア品質を形成する

SDNAが実践するSEPG(Software Engineering Process Group)は、単なるCMM/CMMIのレベルアップや大手の推奨するプロセスモデルの導入支援ではない。

「どこかで定義されているような組織プロセスモデルを持ち込むということは、今までやってきた事に異質なプロセスを持ち込むだけ。現場のエンジニアにとっては負担が増え、反発は容易に想像ができます」と高橋氏は語る。

そこで、SDNAはエンジニア志向のSEPG を発足。エンジニア自身がソフトウェア開発の仕事を最大化することを目的として、製品や顧客ニーズなどにあわせて自発的に取り組めるプロセス環境づくりに目を向けたのだ。

「まずはおかれているプロジェクトのas-isでメリットになる部分を抽出していこうと。現場エンジニアのインタビューを徹底的に行い、たとえば要件管理に問題があるとすれば、『要件管理とはどうあるべきか』を話し合います。その上で先人の英知であるCMM/CMMIやPMBOKなどの考え方は参考にしますが、あくまで参考。組込み機器やPCアプリケーションごとの製品に合わせたテンプレートをいくつか用意し、的確なプロセス改善の導入やサポートを行います」

結局、ソフトウェアの品質とは、状況により変化するプロジェクトの中身を重視しなければならない。目に見える領域の品質だけを気にすればよいのではなく、開発の上流工程でしか織り込めない品質があるという事実を認識することが大事。そしてモノづくりの最後の工程で取り返しのつかなくなるような事態を避けるために、用意周到な計画の準備とその実施、そして適切なタイミングでの計画見直しが大事なのだ。SDNAは自らが必要な手法を自らが考え、そして構築されてきた開発プロセス、マネジメントプロセスを実行できるからこそ、真の競争力を持つ、モノづくりプロセスを確立できたのである。

世界共通どこでも通じるだけの
高いスキルが身に付く環境

SDNAのProcess Improvement Teamは、SEPG、SQA、PMOの各ファンクションを併せ持ち、それぞれの領域を区別して考えていないという。

「プロセス改善やプロジェクトマネジメントは、結局、品質向上という同じ方向を向いているのだから、わざわざ分けて考える必要はありません。SQAが必要な場面、PMOが必要な場面それぞれで、きちんとロールプレイが出来ればよいのです」

現在チームは6名。600名以上から成る多岐のプロジェクトに横串で参加し、マルチファンクションで最も適切な方法を選択し役割を担うのだ。

こうした独自メソッドで『プロセス、品質、マネジメント』に取り組んでいるSDNAの求める人材は『なぜこうした改善が必要か』を自分の言葉で伝えられる人だそうだ。もちろんソフトウェアエンジニアリングの深い知識は必要。しかし、机上で学んだ理論よりも実務ベースで得た知識を重視するので、現場のことをよく理解している人材であれば、高度な知識はSDNAで身に付ければよい。

また、SEPG、SQA、PMOのうちひとつだけではなく、3つのキャリアを同時に積むことが可能。多様な経験を武器に、自分で考えたモノづくりプロセスを実践できる人材へと昇華していくことも可能なのだ。その上、ソニーグループ全社にまたがる大きなプロジェクトに参加できるチャンスもある。

「ソニーのエンジニアはポテンシャルが非常に高い。要件フェーズでどんなに難易度が高い要求があっても開発フェーズでは、それに応え実現する。そんなプロジェクトに参加できることもやりがいのひとつ。刺激的な現場です」

グローバルに展開するソニー製品。自らが手掛けた仕事が世界のユーザに利用される、そんなダイナミズムをここでなら実感できる。

「ソニー製品を扱うことはやはり大きなモチベーションになります。今後はSDNAがこれまでに培った開発プロセス、マネジメントプロセスの価値をより一層高め、将来的にはソニー製品全てのソフトウェア開発を担うことが、我々の大きな目標です」

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